34巻でまちに待ったヒソカvsクロロが実現しましたが、アント編での戦闘とは違い非常に複雑で高度なバトルとなりました。
ハンターハンターのバトルの醍醐味である心理戦が細かく描写され、レベルの高い頭脳戦でもあったこのデスマッチのターニングポイントを中心に振り返っていきたいと思います。
目次(❐_❐✧)
クロロのカード
このバトルでクロロの新しい能力がいくつも登場しているのでまずはクロロの能力をまとめてみました。
スキルハンター
クロロの核となる能力。
発には容量の限界がある、それならば他人の能力を盗んでしまおうという盗賊の団長らしい能力。
(引用:HUNTER×HUNTER 11巻)
[概要]
他人の念能力を本の中に封じ込めて、自分のものにする能力。
盗まれた者はその能力を使用できなくなる。
また、盗まれた者が死亡すると本から能力が削除される。
チートな能力だがやはり能力を盗むには以下の厳しい条件がある。
❷相手に念能力に対して質問をして正直に答えてもらう。
❸本の表紙の手形と相手の手の平とを合わせる。
❹1〜3の作業を1時間以内に行うと条件達成。
また、制約として能力発動中は右手で本を持つことと、その能力のページを開いておく必要がある。
クロロにとってスキルハンターの醍醐味は前の持ち主の心の闇に想いを馳せながら能力を自分のものにしていくことらしい。
ダブルフェイス
対ヒソカということでスキルハンターのカスタムを余儀なくされた結果生まれた能力。
新しい能力というよりもスキルハンターに付属する能力。
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻 27ページ)
[概要]
栞で挟まれたページは本を閉じても能力を維持できる。
そのため、両手を使う能力が使用可能に。
さらに、栞を挟んだページと開いたページの能力を併用できる。
一見後者のコンボの方に目がいくが、クロロ曰く本を閉じてポケットにしまうことで両の手が空くため著しく格闘能力が上がる。
なので前者の方が大切らしい。
スキルハンターをさらにチート化する能力だがやはり厳しい制約がある模様。
まだ作中では明かされていないが戦闘中の不自然な点といえば能力を全てタネ明かししたところか。
サンアンドムーン
持ち主は流星街の長老。
しかし流星街の長老は既に死んでおり、死後の念により本から消えずに使用可能になっている。
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻 20ページ)
[概要]
ボマー。
能力を発動すると手の甲に刻印が出る。
右手でマイナス(月)の刻印を押す。
左手でプラス(太陽)の刻印を押す。
2つの刻印が触れ合うと爆発する。
対象物への刻印は一瞬で押せるがその場合の爆発の威力は小さく、最大限の威力で爆発させるには3〜5秒触れ続ける必要がある。
キーポイントは死後の念で刻印が強くなっている事であり、一度刻印を押された人形は爆発するまで消えない。
後述するがヒソカはここをミスリードした。
オーダースタンプ
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻 29ページ)
「概要」
人形を操る能力。
操作可能な数が多いところは長所だが、欠点として複雑な命令は苦手。
前の持ち主は死体と人形は別物であると判断していたため死体は動かせないが、この点について同一であると考えるクロロは不思議がっていた。
また、前の持ち主にとっての人形とそうでなくなったモノとの境界は頭部が胴体とつながっているか否かであるらしい。
そのため、ヒソカがやったように首を落とせば人形は止まりスタンプも消える。
特徴として命令の受け付け方も人形によって個性がでる。
コンバートハンズ
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻 34ページ)
「概要」
姿を入れ替える能力。
右手で触れると相手がクロロの姿になり、左手で触れるとクロロが対象者の姿になる。
両の手で触れると一瞬で姿が入れ替わるが人格はそのまま。
手のひらに矢印のマークがついているのがクロロ本人。
この能力をクロロが発動するには、左手は本を持ちながらでも発動可能だが、右手は栞を使う必要がある。
なぜならクロロにはスキルハンターを右手で持ちながら使用するという制約があるからである。
発動後は本を開いて持てば栞をはずしても能力を維持できる。
クロロは今回の戦闘でこの他にも団員の能力であるギャラリーフェイクとブラックボイスを併用しているため、全部で7枚のカードを用いてヒソカと戦っている。
対して今回のヒソカのカードはオーラをゴムとガムの性質に変えるバンジーガムの1枚である。
ヒソカのミスリード
最初にクロロがとった行動は
その後(ちなみにこの時ブラックボイスで操作した2人の人間がヤられた後、糸かなにかでアンテナは2本とも回収している)←マチの影が…
とヒソカは考えたがクロロの偽物が発覚したことでそれには矛盾があることに気づきました。なぜならコンバートハンズの右手でクロロの偽物を作り、ブラックボイスで操作した場合、コンバートハンズは栞で固定してブラックボイスのページを開いて併用しなければならないから。つまりこの二つを併用した場合これ以上の能力は使用できない。
しかし、ヒソカの人形ハンマーは消えていないため、ギャラリーフェイクも併用していることになるのである。
(引用:HUNTER×HUNTER 34巻 85ページ)
そこでヒソカはサンアンドムーンの死後の念をミスリードしていたことに気づき、サンアンドムーンが自分ではなく刻印されたコピーが消えないことが厄介であることを理解した(この時ヒソカによってブラックボイスのアンテナ1本消滅)
つまり本当は
ヒソカの左手が爆発した理由
ヒソカが最初に人形ハンマーを作った時に、実は切り落とした胴体をクロロは把握していた。
そこでヒソカのハンマー攻撃の逆襲にあった時にダメージが大きいふりをして切り落とされた胴体に左手で威力MAXのサンアンドムーン(太陽の刻印)を仕掛けたのである。
そして残りのアンテナを月の刻印を押した人間に刺して切り落とされた胴体までブラックボイスで操作し忍び込ませ、タイミングを計って起爆させたのだ。
まとめ
個人的に最初どうしても気になったのはなぜわざわざクロロはフロアマスターにまでなって天空闘技場をタイマンの場所に選んだのか?だったのだがこれもよく考えてみると
①観客が多い&本編でも描かれているがほとんどの観客がヒソカを知っているため、操作系の念がかなり活きるし仲間も潜らせることができる。
②タイマンが放映されているため、ヒソカが奥の手を持っていた場合はほぼ使えないがクロロは対ヒソカ用に集めたカードなので晒してもあまり痛手はない。
といったようなアドバンテージが少なくともクロロにはある。
クロロも作中で明言しているが、念での戦闘では
①戦う相手や場所を選ぶこと。
⓶能力を極力隠すこと。
③チームを組んで戦うこと。
といった工夫がとても重要になってくるのだ。まさにクロロは準備万端の状態でヒソカを迎え撃つことに成功したのだが、改めて見直すと何もかもがクロロ有利な状況なのでもはやタイマンと言えるのかどうか疑問である笑
ブラックホエール号で団長が姿を見せたので、今後是非タイトウなタイマンで真のデスマッチをやっていただきたいですね。